「新卒で海外就職しようと思っているので、東南アジアを周りつつ、経験者にインタビューしています」
先日アセナビというWebサイトでライターをしている子に会いました。新卒で海外就職を迷っているけど、しっかりした情報がない。ならば、自分の足で確かめに行こう。ということで、経験者へインタビューしつつ海外を回っているとのこと…。
すばらしい行動力…!
なんか僕も取り上げてくれるみたいです。ありがとうございます!
お話をしつつ、『この子はきっと新卒から海外にでるんだろうなぁ…』と思いました。インタビュー記事を楽しみに待っていることは言うまでもありません。
※更新情報
インタビューしていただいた記事が公開されました。
【新卒海外】セブ島のベンチャー企業に就職 その後は独立し複数のメディア事業に携わる 坂内学さん
そんなこんなで今回は、新卒の海外就職ってぶっちゃけどうなの?というテーマで書きます。新卒で海外就職し、その先にあるのは明るい光か、もしくは暗闇か。新卒で海外就職を考えるすべての人に向けの記事です。
新卒でも海外就職が合っている人へ
一歩踏み出せる情報ソース
そうでない人
躊躇できるだけの情報ソース
記事が人生の意思決定においてちょっとでも参考になればと思います。
記事のもくじ
1. 海外就職を目指す全ての人に伝えたいこと
会社を辞めても生きていける自信がありますか?
海外就職は、一般的な社会のレールから出ることを意味します。将来的に独立する、もしくはフリーランスとして食べていくだけのスキルを身につけるぜ、くらいの覚悟がある人に向いています。
「全員が全員、そうじゃなくてもいいでしょ」という意見もあります。
しかし、そうであったほうが結果を残す傾向(あくまで僕の友人のみ。サンプル数は30名くらい)があります。
※これはぼく個人の意見であり、結果なんて残す気なんてない人は読み飛ばしてください。
海外で結果を出している人は馬力がある
猛烈な達成欲だったり、ある物事に対して猛烈な想いを持っているなど。一般人からすると、異質だったり、変わり者と表現されたりもします。
でも、どうせ海外にでるなら、結果を残してさらなる高みを目指すべきでしょう。
海外就職が一般的になれば状況が変わるかもしれませんが、現在だと、日本ほど環境が整っている職場は少ないです。なので、出来ない理由を環境のせいにしてもしょうがないですし、(だったら海外就職やめるべき)、泥臭い仕事ばかりです。
それを踏まえ、興味がある人は続きをどうぞ。
興味ない人はセブ島の海の記事とかで癒やされてください\(^o^)/
セブ島生活の1ページ。ひたすら海・山へ行く休日達。
フィリピンに来たけど休日なにしよう?フィリピン留学って気になるけど、普段の生活ってどんななのだろう?などなど、ネットで検索してみても、いまいちイメージのつきづらい疑問をお持ちのあなたは必見ですよ^^
2. 前提条件:海外就職は2パターンある
- 海外に出ている日系企業で働く
- 海外にある海外の企業で働く
もちろん、後者のほうが難易度高めです。
あと、地域によっても難易度が変わってきます。
先進国(アメリカ・ヨーロッパなど)
- 難易度高め
- なにかしらのスキルが必要
発展途上国(東南アジアなど)
- 難易度はそこまで高くない
- わりと勢いで就職できたりする
僕が経験したのはフィリピンでの就職。
一番簡単な選択肢です。
なので、新卒で東南アジアに就職したい人はこの記事が一番あてはまります。興味無くなった人は、セブ島の海の記事で癒やされてください(再掲)。
セブ島生活の1ページ。ひたすら海・山へ行く休日達。
フィリピンに来たけど休日なにしよう?フィリピン留学って気になるけど、普段の生活ってどんななのだろう?などなど、ネットで検索してみても、いまいちイメージのつきづらい疑問をお持ちのあなたは必見ですよ^^
3. 新卒で海外就職することのメリット・デメリット
新卒で海外就職を考えていたら、ググりますよね。実際にググってみるとわかりますが、やたらネガティブ情報が多い…。
3-1. 新卒の海外就職に関するよくある議論(ネガティブ編)
「新卒で海外就職は可能だ。しかし、おすすめしないね。」
大企業出身者だったり、なんか偉そうな人たちが語ります。
おすすめしない理由の大半は、海外就職で求められるスキルは、日本での業務経験であるため。※求められるスキル詳細は後述します。
駐在員を目指すべきという議論もあります。これには大賛成。なぜなら給料が高いから。でも駐在員だといつ海外に出れるかわからないです。
ネガティブ理論としては、この2点は大半でしょう。
ではポジティブ理論はどうでしょう?
3-2. 新卒卒の海外就職に関するよくある議論(ポジティブ編)
「新卒で海外就職すべきよ。いろんなメリットがあるわ。」
大半は抽象的なワードが多かったりします。
例えば、
- 実力主義
- 裁量権がある
- やりがいがある
- 経験が身につく
- 夢がある
これらが、抽象的なワードたち。
実力主義は、日本で外資系企業に就職しても同じ(というかもっと厳しい場合が多い)です。裁量権は、会社ごとに決まっているというより、その人のスキルや経験によって変わります。もちろん会社が小さいほど裁量権が大きくなる傾向はあります。でも、本人の実力次第な点がおおい。
例えば、次の2名を比べてみます。
Aさん(23歳) | 新卒1年目。大学生時代に起業経験があり。ビジネスはうまく行かなかった。 |
---|---|
Bさん(23歳) | 新卒1年目。大学の成績は上位だった。 |
AさんとBさんが同じ規模の会社に入社したら、Aさんの裁量権のほうが大きくなると思います。なので、『海外就職=裁量権が大きくなる』は状況によりけりです。
その他のワード(やりがいがある、経験が身につく、夢がある)は日本企業に置き換えてもたいてい当てはまります。
3-3. 僕が新卒で海外就職を決意した理由
ポジティブ理論を否定したわけですが、僕は新卒で海外就職しています。
なぜかというと、情報発信のためです。
この点は過去記事に書いてますので、下記からご覧ください。
不安200%だけど『新卒で海外就職(セブ島)』します
僕が新卒で海外就職(セブ島)をした理由です。不安だらけですが僕がやりたいこと(ライフワーク)のために海外就職を決意しました。
実を言うと新卒で入社した会社は辞めてるのですが、根本の考えは今も同じです。現在は別の形で目標に向けて進んでいます。
『情報発信のために海外就職する』なんて超個人的な理由(まったく参考にならない)ですよね…。なので、新卒で海外就職を経験して思ったこと(メリット・デメリット)もまとめておきます。
メリット1. 英語が身につく(※職場にもよります)
日本の人口減少・移民受け入れにより、英語需要が高まります。飲食店でも、IT業界でも、英語ができれば優遇されるはずです。
これは就職先や国にもよりますが、一般的には海外就職したら英語に触れる機会が多くなります。なので、英語は勉強しやすい(伸びやすい)環境といえるでしょう。
メリット2. 日本が好きになる
日本に住むと、日々暗いニュースを目にします。過労死、ブラック企業、リストラ…などなど。気分が沈むものばかりです。
しかし、海外に住むことで、改めて日本の素晴しさに気づくことができます。たとえば水道水が飲めることとか。日本にいると気づかないですが、海外に出てみると、その素晴らしさがわかります。
別の言い方だと、日本を俯瞰的に見れるようになる、ということです。
メリット3. 事業アイデアが思いつく
タイムマシーン経営という言葉があります。
意味は、アメリカで流行ったサービスを日本にもってきて事業化すること。
海外に住むことで、こういったアイデアが浮かびやすくなります。ネットにも情報はありますが、実際に住んでみないとわからないこと(気づかない視点)が多いです。
メリット4. 居心地の良い土地で働ける
一般的にはワガママと言われるかもしれません。
ぼくは寒がりで花粉症ということもあり、南国が好きです。なので、セブ島は居心地が良いです。この文章はセブ島で書いていますが、2016年1月現在の気温は26℃です\(^o^)/
デメリット:特になし/(^o^)\
社会のレールから外れるかもしれませんが、戻りたくなったらレールに戻れば良いだけ。ちゃんと目標があり、経験もあり、スキルもあるなら、いつでも日本で働けると思っています。
新卒でフィリピンに就職したい方へ
新卒でフィリピンに就職して感じたことは過去記事にまとめています。あわせてご覧ください。
新卒でフィリピンに海外就職した僕が考える『メリットとデメリット』とは
4. 新卒で海外就職する方法
ここからは具体的な方法の解説です。チェックすべきポイントは『給料・ビザ・求められる人材・求人の探し方』です。順番に見ていきましょう。
4-1. 相場の給料と僕の給料
僕が詳しいのはフィリピンのみです。
なので、フィリピンの給料相場のみまとめます。
フィリピン(マニラ) | 15〜18万円/月 |
---|---|
フィリピン(セブ) | 10〜15万円/月 |
そもそも新卒ってあまり募集されていないので、給料相場が分かりづらいですが、だいたいこんな感じです。
僕が当時もらっていた給料も上記のセブの部分に該当するのですが、家賃は会社が全額負担でした。あとは、個人で超スモールビジネスを持っていたので、生活自体は苦しくなかったです。
家賃補助なしで、10万円とかだとフィリピンでも結構厳しいと思います…。
※情報提供の募集中です。ブログ記事とかでもいいので、新卒の給料水準がわかる情報があったらお知らせいただけると助かります。リンクも掲載します。
お問い合わせ
4-2. ビザの問題
国によって大きく違います。シンガポールはかなりハードルが高いと聞きますが、僕が働くセブ島はハードルが低め。
まずは調べてみましょう。尚、労働条件はかなり大切な部分です。事前にしっかり確認することをおすすめします。
セブ島で日本人が60名逮捕される【違法労働】
4-3. 海外就職で求められる人材(スキル)とは
まずは大前提のお話から。
海外における日本人の価値とはなんでしょう?
一言で言うと、日本人であることです。
よくある勘違いに、外国人と一緒に外国人がこなす仕事を担当する、といった勘違いがありますが、大抵は当てはまりません。
先進国(アメリカとか)に就職するなら、外国人と一緒に外国人がこなす仕事を担当する場合もありますが、それには飛び抜けたスキルが必要です。新卒でそういったスキルも持ってるケースはほぼないかなと。
この大前提を踏まえた上で、マインド面とスキル面に分けてお話していきます。
マインド面:行動力・タフさ・意志の強さ
日本の会社でも同じことが言えるかもしれませんが、海外就職においても同じです。新卒の場合だと、行動力がとくに大切かなと思います。
ちなみに、行動力があればセブ島で働けます。
セブ島で求人やインターンを探す方法
スキル面:日本での業務経験
新卒だと業務経験はないですよね。となると、なにかしらのスキルが重要になってきます。プログラミング・英語力・ビジネス構築経験など。僕はプログラミング・マーケティング・行動力あたりを評価してもらえたのかもしれません。詳細はわかりませんが…。
とはいえ、現時点で十分なスキルがなくても、マインド面が評価されて採用される場合も多々有ります。なので、まずは実際に動いてみることが大切です。
4-4. 海外就職に英語力は必要か?
Yahoo知恵袋とかを見ていると、英語力は必要かどうか、という質問をみかけます。
回答としては、YESです。
まったく英語が話せないとなると、日本人相手の仕事だけになります。それでいいなら英語ができなくてもOKですが、それだったら日本で働くのと変わらない気が…。
とはいいつつも、東南アジアでは、ネイティブレベルで話せなくても大丈夫です。ポジションにもよりますが、日常会話レベルできればOK。TOEIC換算だと、700点くらいが目安です。
僕は最低限の英語が話せたので、新卒なのに、フィリピン人の新卒採用を経験できました笑。これは面白かったです。
4-5. 海外就職の求人の探し方
失敗しないポイントは、行ったことのある国から選ぶこと。
初めての海外がセブ島で、いきなり就職って人も見かけますが、ミスマッチする確率が高いです。そもそも、東南アジアに住める人とそうでない人に分かれるので…。東南アジアに住む耐性がないと、たとえ就職できたとしても失敗します。
その上で、海外就職の求人を探す方法は3パターンです。
- 求人サイトを利用する
- 友人からの紹介(企業も含む)
- インターンからの就職
おすすめは2番。人からの紹介です。
海外就職は検索するといろいろ情報が出てきますが、求人の募集要項をみてもいまいちパッとしなかったりします。それもそのはず、5行くらいで募集要項書かれても意思決定できないですよね…。
なので、僕は人からの紹介で就職先を探しました。
周りに相談する友人がいない場合は、求人サイトを使ってみましょう。僕が以前にお世話になったり、友人が働いている企業をご紹介します。
GlobalWing
海外インターンシップならGlobalWing。アジアの起業家・経営者による徹底した教育サポート・就職転職支援がついた主体的に働ける海外インターンプログラムです。マッキンゼー、ゴールドマンサックス出身者の下でのハイレベルインターンシップや、語学力を活かした海外支社立ち上げインターンシップ、起業インターンシップなど挑戦的なアジアインターンシップをご用意しています。
学生時代にお世話になった社長さんがやっているサービス。休活BLOGでイベントを開くとき協賛していただいたのですが、信頼度や人の良さは最高です。サービスコンセプトは海外インターンなので、インターンからの就職を狙うのがありだと思います。
AJITORA
海外インターンシップ、海外就職求人情報をアジア新興国を中心に掲載。グローバルで活躍したい人に向けた特別なオファーが多数掲載されたAJITORA(アジトラ)。海外インターンシップや海外就職の求人情報だけでなく、体験記ブログや各国の魅力もお伝えします。
こちらも学生時代にお世話になりました。メイン領域はGlobalWingと同じく海外インターンかもしれませんが、いくつか就職案件もあります。学生に対して本気で向き合っている印象を受けた企業です。
週刊ABROADERS
『週刊ABROADERS』とは、アジアで働きたい日本人のためのリアル情報サイトです。海外でいつか働いてみたいけど、現地の暮らしは一体どうなるのだろう?」という疑問に対し、現地情報や住んでいる人の声を発信します。
フィリピンで働いている人が複数名情報発信しています。新卒関連情報は少ないですが、いくつかの事例を見ることができます。
残念ながら、新卒の海外就職をメインにしているところはないのですが、上記3社がおすすめとなります。
まとめ:新卒で海外就職はありなのか?
新卒で海外就職するメリット・デメリット・方法をまとめました。
「結局、新卒で海外就職ってありなの? なしなの?」
もしあなたが新卒で海外就職海外就職を考えていて、ここまで記事を読み進めたのなら、海外就職はありじゃないかなと思います。この記事は7,000字程度ありますが、ちゃんと興味がなかったら途中でページを閉じるはずです。
というわけで、該当する人がいたら是非、行動を起こしてみてください。
人に会う、イベントに参加する、英語を勉強する、就職のサービスに登録してみるなどなど、なんでもいいと思います。
いくら文章を読んでも、具体的な行動に移さなければ意味がありません。
ぜひ次のステップに進んでみてください!