教育機関の集中する街バギオを歩くとどこか知的な街といった印象を持つ人も少なくありません。知性の街バギオにはそんなイメージを象徴するような教育系テーマ施設メリノール・エコロジカル・サンクチュアリがあります。
森の中に突如現れる象や恐竜。一体どんなテーマを持った場所なのでしょうか?
気になる現場の様子をご紹介します!
メリノール・エコロジカル・サンクチュアリの場所・行き方
セッションロードをはじめとするバギオ中心部より約10分ほど眺めの良いアスピラス・パリスヒス・ハイウェイを進んでいくと右手に「Maryknoll Ecological Sanctuary」の看板が目に入ります。
タクシー運転手にも「メリノール・エコロジカル・サンクチュアリ」で通じます。市街地より60~70ペソ(約140~160円)ほど。
メリノール・エコロジカル・サンクチュアリとは?
知性の街バギオのユニークな施設として知られるメリノール・エコロジカル・サンクチュアリ。ここでは広い敷地を舞台に宇宙の創生から宗教の誕生までが再現され、自分の足で歩きながら遥かな時の流れを体で把握していくことができます。
元々はキリスト教系の小学校として機能していましたが、1990年に起こったバギオ大震災におけるバギオの壊滅的な被害を受けて「人間の手に負えない力が自然の側にある」ことを学ぶ教育施設として生まれ変わったそうです。
ポイントは、科学的な研究データに基づいて造られているところです。
施設は、歴史の流れを模したトレイルコースとアート・フォトギャラリー、図書館、会議室などで構成され、地元の人々の利用も多いです。
コズミック・ジャーニーへ!
それではコズミック・ジャーニーに繰り出してみましょう。
トレイルコースはゆっくり歩いて1時間ほどで回ることができます。アップダウンが多いので少々体力が必要です。
バギオのあるコーディリエラ地方の先住民族の方々が道案内に立っています。
3億5000万年前に生命の誕生した海。時々海の向こう側を眺めては黄昏れたくなるのも、遥かなるルーツを思っている証拠かもしれません。
哺乳類!!淘汰されず今日まで生き続ける象に畏敬の念を感じざるを得ません。
長い旅です。ついにヒトの時代に。面白いのはキリスト教系施設にもかかわらず「アダムとイヴ」的な人の始まりを説くのではなく、猿から人間への進化の流れを説明しているところです。
やがて宗教が人間の生活と大きく結びつくようになります。しかしこうして宇宙の歴史を考えると人類の発見から今日までがほんの一瞬のように思えてしまいます。
コズミック・ジャーニーのコース最後に見られるEarth Houseは園内の粘土や泥を使用して造られた家です。
体験型歴史学習施設でありながら環境教育の意図も持つ当施設ならではのメッセージが感じられます。
まとめ:大人になった今改めて学ぶ歴史の流れ
日々目の前のことに手一杯になりがちな私たちですが、余裕のない時こそ大きな目線で物事を考えてみることも必要かもしれません。
メリノール・エコロジカル・サンクチュアリには大きな時の流れと小さな気づきのきっかけが溢れています。森の中の歴史のスライドは大人になった今だからこそ学び直したい、そんな場所に思えました。
メリノール・エコロジカル・サンクチュアリの基本情報
英語名 | Maryknoll Ecological Sanctuary |
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入場料 | 50ペソ |
電話番号 | (074) 424 5745 |
定休日 | 月曜日(オフィス・ギャラリーのみ開館) |
開放時間 | 8:30~16:00 |
住所 | 25 North Santo Tomas Road, Campo Sioco, Baguio |
公式サイト | メリノール・エコロジカル・サンクチュアリ |