あまり知られていないことだが、フィリピンではカジノ産業が盛んである。まずは以下の情報をご覧頂きたい。
アジア各国のカジノ市場規模(2013年)は、トップのマカオ(中国)が4.5兆円、2位のシンガポールが6000億円、3位のオーストラリアが3500億円、4位の韓国が2700億円、5位のフィリピンが2000億円、6位のマレーシアが1800億円です。
出典:アジアのカジノ市場、その突出した成長力 | カジノが日本にやってくる!
尚、フィリピンでカジノを管轄する娯楽賭博校舎(PAGCOR)が発表した統計によると、2013年のカジノ収入は前年比10%増の22億ドル(2347億円)とのことだ。
そこで当記事では、フィリピンのカジノ産業の特徴、そして今後の展望をまとめていく。記事の流れは以下のとおりである。
- フィリピンのカジノ収益の基本は内国人マネーである。
- 2018年にはフィリピンのカジノ市場は世界第4位に!?
- “交通インフラ”がフィリピンのカジノ産業発展のカギ。
1. フィリピンのカジノ収益の基本は内国人マネーである。
フィリピンのカジノ収益で特徴的であることは、カジノ収益の基本は内国人マネーである点である。
フィリピンの玄関口・アキノ国際空港からほど近い広大な空き地を海に向かって進むと、突如目の前に巨大な建物が現れる。3月にオープンしたカジノ「ソレア・リゾート&カジノ」だ。物騒な街中、政治の腐敗、混乱、子ども達がゴミをあさる深刻な貧困問題。フィリピンに対する人が持つイメージとはまったく無縁の世界がそこにはある。ソレアの発表によると来客者は1日1万人。この客のほとんどがフィリピン人だという。
2. 2018年にはフィリピンのカジノ市場は世界第4位に!?
2015年現在日本の国会でもIRカジノについての議論が進む中、急速に経済発展を遂げているフィリピンでは大型IRカジノの建設ラッシュが続いている。
隣国の中国マカオはすでにラスベガスを抜いて世界第1位になっており、アジアだけでみても、シンガポール、カンボジアとカジノ建設の勢いは止まらない。
フィリピンも同じく海外からの投資を受け入れてIRカジノを建設している。フィリピンの国家形成の主軸である中華系フィリピン人が中国からのインバウンドに着目した瞬間、アジアだけではなく世界的にみてもフィリピンのカジノ産業の爆発力はすごいものになるであろうと予測される。フィリピンにはまだ未開発の土地も多く、またアジアのマネーが集まる香港、シンガポールも近く国の位置的にも優位性があり2018年にはカジノ市場で世界4位になる試算もでている。
3. “交通インフラ”がフィリピンのカジノ産業発展のカギ。
フィリピンのカジノ産業の発展においてポイントとなってくるのが交通インフラである。主要都市であるマニラも道路、鉄道、空港などの整備も進めており、とくにマニラ国際空港とエンターテインメントシティをつなぐMetro Manila Skywayはとても魅力的なものになっている。
※Metro Manila Skywayとは
Metro Manila Skyway(メトロマニラスカイウェイ)とはメトロマニラ南部からルソン南部を繋ぐ、大型の高速道路のこと。2015年の5月現在では建設中であり、2017年に完成予定。
まとめ
- フィリピンがカジノで世界第4位になる可能性がある。
- 今後もフィリピンでは大型カジノの建設ラッシュが続く。
- カジノ産業の発展がフィリピンの経済成長やインフラ整備にも貢献している。
以上がフィリピンのカジノ産業の現状と今後の展望である。