英会話も話せるようになりたいし、TOEICの点数も欲しい。こういう場合に文法は英会話向き、単語帳はTOEICと2つの方向を見ながら学習をする方がいますが、これはお勧めできません。
結論から言えば、英会話とTOEICの教材は両立しません。このことについて考えてみたいと思います。
TOEICは試験である、ということ
TOEICは試験です。そのため試験としての単語を覚えなくてはいけません。たとえばpublishという単語があります。TOEICによく出ると言われる単語で意味は「出版」です。TOEICの単語帳だと500点以下と言われる範囲に収められています。
ここでちょっと考えてみてください。今まで人生で「出版」と何回言ったことがあるでしょうか。ほとんど、ないはずです。まずこうした日本語で使わない単語は英語でも使う事はありません。
もちろん覚えて意味がないわけではありません。ただ普段全く使わない単語で話せるようになるには、膨大な量を集めなくてはいけないことを意味しています。
魚を100キロ集める必要があるとしましょう。1グラムの魚なら10,000匹、100グラムの魚なら1,000匹です。逆に言えば1グラムの魚で集めようとすれば10,000匹も集めなければいけません。TOEICの単語はこの1グラムの魚に該当し、ものすごい数を覚えないと会話につながりません。
綿棒、切り傷、ほくろ、こうした単語をみなさん軽く扱い、覚えようとしませんが、圧倒的に出版よりも口にしたことがあるはずです。単純に日常会話に焦点を当てるのであれば、数年に一回使うような出版みたいな単語を覚えるよりも、週に一回使うような綿棒とかを覚えたほうが、日常会話ができるようになるまでの道筋として近いのは言うまでもありません。
まとめ:初心者はまず日常会話の単語から
教科書が世にたくさんあるため迷うかもしれませんが、日常会話が一番の目的である場合は、日常会話の単語帳を選びましょう。日常会話がある程度できるようになれば会話が成立する時間も延びてくるので授業がより効率的になっていきます。
ある程度土台を作り、その上で出版などの日常使わない単語を上乗せてしていくというのが正攻法です。