バギオのレストランではどんな肉料理にも必ず野菜が添えられています。野菜を食べることが難しいと言われるフィリピン、いったい野菜はどこからやってくるのでしょうか?
その答えがバギオシティマーケットにありました。
野菜だけでなく洋服屋からお土産屋までなんでも揃っていると聞いてマーケットに繰り出してきました。
“バギオ”はここに詰まってる!
バギオシティマーケットへの行き方
バギオシティマーケットはセッションロードの坂を下りきって、ほぼつきあたりに位置しています。周辺には市内各地からジプニーが集まるため特に交通量の多いエリアとなります。
タクシードライバーならまず間違いなく把握しているバギオの中心地です。
バギオシティマーケットの内部
屋内型マーケットで施設内には無数のテナントが入っています。では中に入ってみましょう!
細い路地に入っていくような感覚。大きな入り口があるわけではないのでどこからでも歩き始められます。
中は意外と歩けるスペースが広く、どちらかというと雑多なアジアのマーケットというよりは区画やテナントがきっちり分かれている日本の市場のような雰囲気です。
京都出身のカメラマン井上くん曰く、京都の錦市場に似ているそうです。
ちなみにセブ島のマーケットの様子がこちら。熱気で溢れている中に魚や肉の生臭いニオイが溶けています。実際に南国で味わうフルーツはたまらなく美味しいのですが、飛び交うハエを見るとちょっと生モノを買うのがためらわれることも多いです。
バギオのシティマーケットはそんな南国のマーケットとは違って比較的清潔な印象を受けます。
何が売ってるの?
どんなものが並んでいるのでしょうか?マーケット内では野菜、お土産、古着屋などが区画分けされているようです。早速歩いてみましょう。
食料品
Rajah Soliman通り沿いのエリアは食料品。入ってすぐイチゴがよく目につきます。実はイチゴはバギオ名物としてフィリピンでは知られています。
そのまま食べられるだけでなくジャムとしても販売されています。しかもかなり安い…!
袋詰めされたトマトが5〜6玉で10ペソ(約23円)と驚くほど安いです。
どのお店もカラフルな野菜や果物に溢れ、歩いているだけで楽しくなってきます。
常夏のフィリピンにおいて標高1500メートルに位置するバギオは冷涼な気候にあります。涼しい気候からか他の地域で肉料理がメインなのに対し、ここバギオでは鮮度の高い野菜を食べることができます。気温による野菜の傷みがないことなども影響しているのかもしれません。
これでもかというほど野菜の積み込まれた車が続々とマーケットに運ばれてきます。
運ばれてきた人参はゴシゴシと手作業で洗浄されて袋詰めされていました。店頭に並んだ野菜の清潔な印象はこうした努力のおかげで保たれています。
中にはこんな変り種も…。Salted Eggという塩ゆで卵で、色はゆでてあることを示すために塗装しているそうです。
お土産
野菜コーナーを抜けると特に賑わっているお店を見つけたので近づいてみるとコーヒー豆を販売していました。実はバギオ地域はアラビカコーヒーの産地としても知られています。
北緯・南緯25度間に属し、年間を通して平均気温20度前後で適度に雨が降る雨季・乾季のある地域はコーヒーの育つための条件を満たすためコーヒーベルトと呼ばれていて、バギオや周辺のベンゲット州もそれに含まれます。
イチゴは傷んでしまうかもしれませんがコーヒー豆のお土産なら安心ですね!
またお土産で言えば、「バギオ」の文字が入ったTシャツや小物も充実していて、人気の観光地であることが伺えます。
ファッション・古着
今度は服や靴、カバンが集中したエリアに入りました。一般的なショッピングモールに比べてもかなり安価で購入できる衣服を求めて賑わっていました。
まとめ
バギオのローカルな人々、衣食物品のターミナルであるバギオシティマーケットで色とりどりの野菜や果物を見て、人々のやりとりに耳を傾け、匂いに鼻が反応する。なんだか感性が研ぎ澄まされた思いです。
なんでもない1日に、バギオ旅行に、シティマーケットであなただけのバギオを見つけることも難しくはありません。目的も持たず、ふらっと繰り出してみてはいかがでしょうか?
撮影者:井上昂大