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英語学習

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文部科学省のデータから、英語教育の問題点を考えてみる。

英語には「読む、聞く、書く、話す」の4技能があります。これら4つのうちで、日本人がもっとも苦手な技能ってなんだかご存知ですか?

それは、「書く」ことです。

文部科学省が2015年3月17日に公表した高校3年生を対象にした英語力調査の結果によると、「読む、聞く、書く、話す」の4技能のうちでもっともレベルの低いのがこの「書く」力なのです。

報告書によると、書く力が学年相応に達している学生は13パーセント程度しかおらず、
86.7パーセントは、英検3〜5級程度、つまり中学生レベルだというのです。

英語力調査の結果1
このグラフを見ただけでは、話すのが一番ひどいような印象を受けるかもしれません。ですので、次は0点(つまり無回答)の人の割合を見てみましょう。

英語力調査の結果2
(平成26年度 英語力調査結果(高校3年生)の概要(詳細版)より)

なんと4割近くが、何も書けないのです。

高校3年の後半といえば大学受験を控えた時期であり、人生の中でもっとも英語力が高い時期だと思われますが、それでもこのありさまです。

日本の英語教育には、なにか重大な欠陥があると思わざるを得ません。

僕自身振り返ってみても、英語の授業で英作文をやった記憶などほとんどありません。せいぜい自己紹介とか夏休みの思い出などを、おざなりに数回書かされた程度です。

その代わりに、「これでもか!」と言うほどやらされたのが英文の和訳、あるいは和文の英訳です。これで僕らの頭の中には、翻訳回路がガッチリと出来上がってしまいます。

「話すこと」にフォーカスした英語教育の問題点とは

「話すこと」にフォーカスした英語教育の問題点とは
英語を書く力が低くても、特に問題ないように思われるかもしれません。

「観光に行ったって書く英語なんて必要ないし…。」

そんなふうに考える人もたくさんいるでしょう。ですから英語学習(特に英会話)というと、とにかく英語を「話す」ことにフォーカスしがちです。オンライン英会話も、フィリピン留学も「マンツーマンでたくさん話せます!」というのが最大の売りです。

しかし現実はその逆なのです。英語力を伸ばしたいのなら、実は話す前に書く力を鍛えるほうが、はるかに効率がいいのです。

実際のところ、会話とは難しいものです。相手の言ったことを瞬時に理解し、その場で自分の考えをまとめ、それを正しい文章にして正しい発音で伝えなければなりません。

しかし英作文であれば、時間をかけて自分の考えを整理することができます。辞書を引くことも、英文法を調べることも可能です。つまり、そもそも英語が書けなければ、どんなに頑張っても、英語を話すことなど出来ません。

英語を話すことから始めるよりも、英語を書くことから始める方がずっとハードルが低いのです。

書くことで、文法など細かな間違いが可視化される!

書くことで、文法など細かな間違いが可視化される!
英語を書くことのもう一つメリット、「それは自分の弱点や間違いが露骨に可視化できる点」です。

英語を話すだけなら、多少文法が間違っていても身振り手振りや表情などで補うことが可能です。また、会話は右から左へと流れていってしまうため、間違いに気づきにくい上、気がついてもその場で細かい指摘はしにくいものです。相手だってあなたの感情を露骨に害したくはない。ましてやこっち側がお金を払う側なら、我慢して聞いてもらえます。多少間違っていても目をつぶってもらえる、それが会話というものです。

しかし、作文はこうはいきません。

一度書いたものを見直してみることで、文章構成から文法に至るまで精査することが可能です。こうした作業を通じて、よくわかっていなかったところ、あいまいだったところがどんどん明らかになってきます。

私が英語学習の最高顧問を勤めるBrightureでも、留学にくる生徒さんには毎日みっちりと文章を書いてもらっています。可算/不可算名詞、時制、冠詞、構文、適切な言い回しや単語などなど…。間違いがあればすべて指摘します。

また、英作文のイロハ、たとえば、結論を最初に書く。トピックセンテンスを立てる、サポートセンテンスで補強する、などといったお約束事もすっかり身についていきます。

英語を書くことは、新しい知識を定着させる近道です

英語を書くことは、新しい知識を定着させる近道です-[更新済み]
作文のメリットはそれだけにとどまりません。

最新の研究によると、記憶というのは「思い出そう」とすることで定着するそうです。そして「書く」というプロセスは、この「思い出そうとする」という作業の連続です。

  • 過去進行形は『had + 過去分詞+ 進行形』だったっけ?
  • 『影響する』は 『affect』だっけ?『effect』だっけ?
  • こんなときは『influence』かな?

単語帳を漫然と2,000語覚えようとしたり、英文法の本を丸ごと読んでもなかなか記憶に定着しませんが、こうして実際に使って「思い出そう」とすることで、記憶への定着が図れるのです。

また、実際に書く作業の中で調べた英単語や英文法は、作文の内容とセットで記憶されますから、漫然と文法書を読んだり単語を暗記するよりも、ずっと定着しやすいのです。

英語を書くことが、そのまま英会話の訓練になる

また、英語を書くことはそのまま英会話の訓練にもなります。10のトピックについて英作文すれば、少なくとも10は会話のネタが出来上がります。こうして会話の幅が広がっていくのです。一度しっかりと時間をかけて考え、文章に落としたことのある内容ですから、つっかえつっかえではなく、淀みなく話すことが可能になってくるのです。

僕も書くことで力をつけた

僕も書くことで力をつけた
僕自身のことを振り返っても、英語力が端的に伸びたのは「書く」訓練を通じてでした。アメリカの大学に進学した僕は、それまで英作文などロクにしたことがないのに、毎週のように論文を書く生活をすることになってしまったのです。

まったくと言っていいほど書けず途方にくれていたところ、学内にある Writing Resource Center というオフィスを紹介されました。そこにはもうリタイアした元英文学の教授などが勤めていて、僕のようにライティングに難がある生徒の論文をしっかりと添削してくれたのです。

1年目は本当に頻繁にここに通って、書く宿題はすべて添削してもらいました。そしていつの間にか、結構キチンと文章がかけるようになったのです。そしてそれに応じて、しゃべるときにも文法の間違いに気がつくようになっていったのです。また、貧弱で子供のようにしゃべるのではなく、大人として恥ずかしくない語彙で、年齢相応の難しい話ができるようになっていったのです。

日本の英語教育には問題点がある。書くことの重要性を伝えたい

日本の英語教育には問題点がある。書くことの重要性を伝えたい
僕は常々、書くことの重要性を訴えています。冒頭でお見せした文部科学省のデータを見ても分かる通り、日本人には書く力が欠如しています。

英会話を伸ばすために作文の練習と聞くと聞こえが悪いですが、「書く」能力を鍛えることが、英語による表現能力を短期間で強化する近道なのです。

作文ってどうやって勉強すればいいの?

作文を勉強する方法はいくつかありますが、一番手っ取り早いのはまず書いてみることです。もしも英作文をしたことがなかったら、この本を頼りにまずは書き始めてみましょう。

タイトルに「ハーバード式」などと書いてあるのでビビってしまうかもしれませんが、内容は中学英語からスタートできる非常にわかりやすく、平易なものです。この1冊に、英作文に必要なエッセンスが濃縮されている1冊と言っても良いでしょう。ブライチャーでは、事前学習の一環として、この本を必ず読んできていただいています。 まずはこの1冊を頼りに、まずは書き始めてましょう。

またビジネス文書を強化したい方だったら、上の1冊の後に「添削! 日本人英語 ―世界で通用する英文スタイルへ  谷本真由美著」はとても良い本です。日本人の犯しやすい間違いが幅広く網羅されている上、例文も充実しており、すぐに役に立つ一冊です。

しかし、本当に書く英語を強化したいのなら、きちんと教育を受けたネイティブか、ネイティブレベルに達している上級者に定期的に添削してもらうのが早道です。文章の添削サービスなどを利用するのも一つの方法でしょう。

最後に宣伝となってしまいますが、ブライチャーでみっちりと強化するという方法もあります。ブライチャーではどこの語学学校よりも書く英語の強化に力を入れています。なぜなら書く力こそが英語による表現力の土台となるものだからです。

以上が、日本の英語学習の問題点と具体的な解決策です。記事が参考になれば幸いです。

沖電気工業、アップルジャパンを経て2009年まで米国アップル本社 シニアマネージャーとしてiPodやMacintoshの開発に携わる。その後、教育事業と執筆活動を開始。著書に『僕がアップルで学んだこと』『企業が「帝国化」する アップル、マクドナルド、エクソン~新しい統治者たちの素顔』、『10年後の仕事のカタチ10のヒント シリコンバレーと、アジア新興国から考える、僕達の仕事のゆくえ』などがある。

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