ビジネス英語で突然のスピーチ依頼、自信を持って引き受けられますか?
外国からのお客様の前で挨拶も兼ねてスピーチをすることになった、出張先で急遽セレモニーやイベントに招待されてスピーチを頼まれた、等。海外とのビジネス機会が増える中、こうした場面にいつ遭遇するかわかりません。
ビジネス英語でのスピーチでは、日常会話とは違い、フォーマルな表現、しっかりと整理した構成、が求められます。そうした場面でしっかり対処できるよう、スピーチのコツと便利なフレーズを紹介します。
まずはフォーマルなスピーチのサンプルを見てみよう
全編英語の動画ですが、字幕もあり、ゆっくりはっきりとした発音なので聞き取りやすいのではないでしょうか。この動画の中にサンプルで出てくる方のように、丁寧な表現で堂々と話せるようになることを目指しましょう!
ビジネス英語でスピーチをするときの10のコツ
アメリカなどの大学ではこうしたスピーチについての練習機会も多いと言われています。しっかりと勉強することで、苦手意識を克服し、英語でもばっちりとスピーチを成功させることができるようにしましょう。
1. 落ち着いて、堂々と話す。
スピーチをするときに一番大切なのは自信を持って話すことです。うつむいて自信なさそうに話すスピーチを誰も聞きたいとは思いません。たとえ英語に自信がなくても、落ち着いてゆっくりと、滑舌よく話しましょう。スピーチ中に慌てないためにもビジネスでスピーチするときの英語表現を覚えておきましょう。
2. 表情やボディランゲージも雄弁に。
英語のスピーチでは雄弁な表情やボディランゲージも必要です。背筋を伸ばして聞き手をひとりひとり見つめながら、熱意をもって語りかけましょう。
3. スピーチの流れをしっかりと確認しておく
スピーチは流れをしっかりと確認しておくことがとても重要です。リズム感にも強弱をつけ、強調したい部分や流す部分など緩急を加えながら話しましょう。躍動感あふれる魅力的な英語スピーチをしたいものです。
4. スピーチの流れは3部構成で。
英語スピーチでは3部構成の流れにするのがスタンダードです。第1部は、感謝の気持ちと簡単な自己紹介です。第2部は、核となるプレゼンテーションの場です。自分の気持ちや抱負を熱意のこもった口調で語りましょう。第3部は、聞き手に支援や指導といったお願いをする場です。そして最後に感謝の言葉で締めくくりましょう。
5. 心を開くには、ジョークが効果的!
これからスピーチをする場には、あなたのことを知らない人ばかりが集まっているかもしれません。スピーチの序盤でたったひとつ軽いジョークを入れるだけで、聞き手は気持ちが緩んで心を開き、あなたのスピーチに興味深く注目してくれるでしょう。事前にいくつか簡単なジョークも考えておきましょう。
6. 心をつかむ簡単なエピソードを用意しておこう
ありきたりなスピーチでは聞き手に強い印象は残せません。聞き手を惹きつけるには、具体的なエピドード、ストーリーを盛り込むのも一つの方法です。聞き手の心をガッチリと掴むようなエピソードを用意しておきましょう。
7. 決め台詞を使って印象に残そう
英語のスピーチでは決め台詞を時折つかうことで、聞き手に印象を残すことができます。これを覚えることでスピーチの幅も大いに広がります。
8. 一番のポイント:練習あるのみ
スピーチの流れと内容が決まったら、あとはひたすら練習するだけです。練習を繰り返すことで徐々に自信が生まれ、気持ちにゆとりも出てきます。練習するときはこのような点にも注意を払いましょう。早口にならない・退屈にならない・ジェスチャーや表情などにも気をつけましょう。鏡を見ながら練習するのも良いでしょう。
9. 緊張や動揺は表に出さないよう気をつける
あなたが過度に緊張したり動揺してしまうと、聞き手はスピーチよりもあなたの事が気になってしまいます。もしスピーチの最中に動揺するようなことが起こっても、笑って流せるように心の準備をしておきましょう。
10. 笑顔を忘れずに!
スピーチにおいては顔の表情も大切な要素です。明るい笑顔でスピーチできれば、彼らも同じように笑顔で聞き入ってくれるはずです。
ビジネス英語でのスピーチを切り抜けるためのフレーズ20選
日本語でも緊張してしまうようなスピーチの場面。大勢の前で話をすることができるせっかくの機会を頂けることはまたとないチャンスです。しかし、そうとはわかっていても、逆に恥をかいてしまうリスクも考えると、ついつい遠慮がちになってしまいます。
ビジネス英語でも突然のスピーチを切り抜けられるよう、しっかりと使えるフレーズを覚えておきましょう。
フレーズのもくじ
会社を代表してのスピーチの挨拶フレーズ5選
出張などの場面で、自社からは自分が代表して挨拶する、という場面は多いのではないでしょうか。日本語ではスムーズに言える一言も、英語では詰まってしまう、なんてことのないよう、しっかりと練習しておきましょう。
1. As a representative of ~ I would like to express my congratulations on ~ . (〜を代表いたしまして、〜へお祝い申し上げます。)
最も基本的な表現である「As a representative of ~」というフレーズはしっかり覚えておきましょう。
2. I’m thankful to you for giving me the opportunity to speak to you today. (本日は皆様にお話しする機会をいただき、誠にありがとうございます)
どんな場面でも問題なくスムーズに使うことのできるフレーズです。こうしたフレーズで一呼吸置くことで、自分の緊張も和らげることができるのではないでしょうか。
3. Please accept ~ of all the staff at ~ . (〜スタッフ一同よりの〜を表明したく思います。)
感謝を述べる場面、お祝いを述べる場面、またはお悔やみを申し上げる場面。会社としてお世話になっている方への一言では、会社の社員一同での感謝を伝えられるようにしましょう。
4. This was a result of everyone’s understanding and cooperation. (これも皆様のご理解ご協力の賜物と存じます。)
感謝やお礼を述べる場面、「ご理解やご協力、ありがとうございます」といったような、具体的な事項ではないものへのフォーマルなお礼の表現です。表彰された場面などで、こうしたフレーズをスラスラと使えるようにしましょう。
5. ~is a great encouragement for our company as well. (〜は、弊社にとっても大きな励みとなっております。)
感謝を述べるフレーズはいくつ覚えていても多すぎることはありません。様々な場面に応じて使い分けましょう。
スピーチの導入、本題へ入る前に要約、概要に触れるフレーズ
スピーチでは冒頭に、全体像や概要を述べるのがセオリーです。そうした冒頭での表現、フレーズもすぐに頭のなかに浮かぶようにしておきましょう。
6. I’d like to talk to you today about ~ . (本日は、〜についてお話させて頂きます。)
最も基本的なフレーズです。スピーチだけでなく、ちょっとした会議などでも使える表現です。
7. I’d like to cover three main points today. (本日は三つのポイントについて述べたいと思います。)
冒頭で「3つ」と述べておくことで、構成が聞き手にもわかりやすくなり、印象がアップします。
8. Looking back on ~ fills me with deep emotion. (〜を振り返ると感慨深いものがあります。)
表彰式や感謝を述べる場面で、過去のエピソードなどを紹介する際に使えるフレーズです。
9. I’d like to give you an overview of ~ . (〜についての概要を述べたいと思います。)
やや堅いプレゼンテーションなどでも使える表現です。便利なフレーズですので覚えておきましょう。
10. I’d like to begin by ~ . (まず、〜についてから始めたいと思います。)
会議などでもよく耳にする表現です。少しカジュアルですが、シンプルでわかりやすい表現です。
スピーチの話の展開を示すフレーズ
一般的にスピーチは3部構成が良いとされています。少なくとも流れや構成のメリハリのないスピーチにならないよう、ポイントをまとめて展開していくことが必要です。こうした表現を覚えているだけで、そうしたメリハリのあるスピーチが意識的にできるようになるのではないでしょうか。
11. Firstly, we’re going to look at ~ . (まずは、〜について見ていきましょう。)
最初のトピックに入る際には、「Firstly」と置くのが一般的です。
12. Firstly, we’re going to explore ~ . (まず初めに、〜について深く見ていきましょう。)
上記と同様に、トピックを提示した後、具体的にそこに入っていくことを示す表現です。
13. So that concludes the first part of my speech. (これが私のスピーチの第一部の結論です。)
3部構成の1つ1つ、結論をしっかりとまとめてから次に進みましょう。これにより聞き手の理解度を揃えながら進めていくことができます。
14. My second point is that~ (続いて、私が述べてます点は〜。)
2点目に入るときは、しっかりと「Second」「Secondly」などと述べておきましょう。
15. Secondly, I’ll talk briefly about~ (続いて、〜について簡単に説明していきます。)
スピーチでは長く話しすぎないことが肝要です。「Briefly」は自分に言い聞かせるつもりで入れていくと良いでしょう。
スピーチの最後に結論、要約を述べるためのフレーズ
スピーチは最後に結論、まとめがなければ、決して良いスピーチにはなりません。
聞き手が「結局、あの人は何について話していたんだっけ?」とならないよう、しっかりと締めのメッセージを印象づけるようにしましょう。
16. It’s important to note that ~ . (〜について述べておかなければなりません。)
重要な点を再度示すフレーズです。こうした強調はシンプルですが、その分しっかりと伝えることができます。
17. Please let me highlight here that~ (ここで、私は〜について強調したく思います。)
お祝いや表彰式など、ロジカルな結論が求められない場面での締めのメッセージは、誰かの貢献を強調する、などになります。こうした表現も覚えておきましょう。
18. So to summarize I’d like to say~ (つまり要約すると、〜です。)
最後の結論、締めのメッセージは、今まで述べたことの要約になるのが自然です。こうした定型表現をしっかり覚えておきましょう。
19. In conclusion I’d like to say~ (結論としては、〜です。)
3部構成でしっかりと論理的な構成や特徴的なエピソードを並べた後、結論を最後に持ってきて、強調してスピーチを終えましょう。
20. So that’s an overview of~ (つまり、これが〜の概要です。)
話の最後に「これが、この話の真実です」などと述べる時、日本語では「これ」ですが、英語では「That」になります。
シンプルなフレーズをしっかり覚えて自信に繋げよう
突然依頼されたスピーチだけでなく、しっかり準備期間をとって練習したとしても、スピーチの本番では緊張してしまうものです。
しかし、「このフレーズはこういう場面で問題なく使える」といったようなフレーズをいくつか頭に入れておくことで、緊張をやわらげることができます。しっかりと覚えたフレーズを問題なく口にすることで、落ち着きを取り戻して自分のペースでのスピーチを行うことができます。
しっかりとフレーズを覚えて練習し、とっさの場面でも対応できるようにしましょう。
以上となります。この記事が参考になりましたら幸いです。