街にタクシーが溢れる、タクシー天国、バギオ。どのくらい溢れているかというのは、この写真を見ればお分かりいただけるでしょうか。
この何気なく撮影した一枚の写真の中に、ざっと20台のタクシーが目視で確認できます。
この記事では、そんなバギオタクシーの基本的な情報から、他のブログでは紹介されていない知られざるバギオタクシーの魅力に迫ります。
バギオでの移動手段
バギオでの移動手段は、ジプニーかタクシーが便利。私は歩くのが好きなので出来るだけ徒歩移動したいんですが、バギオは他の都市とは違って町全体が坂で出来ているような地形なので、徒歩移動は正直キツイです。Googleマップで見ると20分くらいで着きそうな距離でも実際に歩いてみたら一時間かかった・・・なんてこともザラにあります。
というわけで、ある程度距離のある移動ならタクシーかジプニーを使いましょう。
バギオのタクシーについて
大きめの車体
マニラやセブのタクシーは、日本のタクシーと同じような大きさ。それに対してバギオのタクシーは、一回り大きいサイズになります。バギオに来たばかりの頃は、大きなタクシーに乗れば運賃も高く取られるんじゃないかと警戒していましたが、そんなことはないので大丈夫。(2020年5月現在、初乗り35ペソ)
バギオのタクシーが大きい理由は、先述したように町全体が坂なので大型車の方が運転しやすいからだそうです。
Grabを使わなくても大丈夫?
フィリピンの他の地域だと、外国人は安全のためにGrabタクシーを使った方が良いとされていますが、バギオでは普通に走っているタクシーで基本的には問題ありません。とにかくタクシーが多いので、すぐに捕まります。但し12月の繁忙期はかなり苦戦します。一時間待っても捕まらず、結局重い荷物を持って歩いて帰るなんてことも・・・。語学学校の場合は門限もあるので、その時期に来る留学生は特に注意したいですね。
では、ここからは意外と知られていないバギオタクシーの魅力について紹介していきます。
バギオタクシーの魅力①正直なドライバー
よく、フィリピンのタクシーに貴重品を忘れたら絶望的なので諦めましょう というのを見ますが、バギオのみなさんはそんな事態に直面しても諦めず、まずは警察に問い合わせましょう。
必ずメーターを使うことやお釣りを1ペソ単位で返してくれることで有名なバギオのタクシードライバーは正直者が多く、車内に忘れ物があると交番に届けてくれる人が多いんです。財布や携帯、ID、パスポートなどを落としても持ち主のところに戻ってきた!なんてエピソードが、年中後を絶ちません。日本では当たり前かもしれませんが、フィリピンでは凄いことです。
こういったエピソードは、コルディリエラのFacebook公式ページやフィリピンの各種ニュースサイトにドライバーの名前、顔写真、タクシーのナンバープレートと共に公表され、コメント欄にはバギオ市民から感謝のメッセージが沢山寄せられます。
コルディリエラニュースサイト:バギオ市はフィリピンで最も正直なタクシードライバーが多い地域?
忘れ物を届けたドライバーは一躍ヒーローになるわけですね。人の善意を取り上げて報道する、バギオ市のこういったマメな広報活動が、やさしさの連鎖を生んでいるのかもしれません。
まあ、必ず持ち物が手元に返ってくるわけではないですし、車内に忘れ物をしないことが一番なのでくれぐれも気を付けましょう。
バギオタクシーの魅力②名前付きの車体
バギオでは、個人がタクシーを所有しています。お金があれば複数所有してドライバーを雇うことも可能。面白いのが、それぞれのタクシーはオーナーによって自由に名付けられている
車体に書かれた文字がタクシーの名前なので、このタクシーはAYEWENG号ということになります。
オーナーが一台のみ所有しているのであれば、その名前がついたタクシーはバギオに一台のみ。複数所有していれば、同じ名前のついたタクシーがバギオ内に複数走っていることになります。
オーナーによって自由に付けられる名前は、公用語であるタガログ語の名前もあれば、英語、イロカノ語の場合もあります。以前ILONGGOROT号というタクシーに乗って、名前の由来を聞いてみると「妻がILONGGO(イロンゴ)というところの出身で、旦那がIGOROT(イゴロット族)だから」だと教えてくれました。中には家族の名前をそのままタクシーの名前にしている人もいて、愛着が沸いていいなーと思います。
こちらはSTREET CRAZY号。ファンキーな運転しそう・・・あんまり乗りたくはないですね(笑)
IFU-GUY号。イフガオ出身の男性のことをIFU-GUYともじったりすることがあります。
私の観察結果によると、
・DAN-GAIL号
・GREEN ROSE号
・HAPPY TRAIL号
・DRAGON PANDA号
このあたりはよく見るので、一人のオーナーが複数所有していると思います。
他にも、
・SEXY LADY号(残念ながらドライバーはセクシーじゃないおじさん)
・AUSTRALIAN KANGAROO号
など、ユニークな名前が盛りだくさん。
バギオタクシーの名前ならバギオ在住日本人の中で一番熟知していると自負する私が、中でも一番衝撃を受けたのが、
ATSUI KUMAGAYA号。暑い 熊谷号・・・。
埼玉県民としては光栄です。いつか運よくこのタクシーに乗ることができたら、どうしてこんな名前を付けたのかドライバーに聞いてみたいですね。
まとめ
いかがでしたか?目の前を通る無数のタクシーをひたすら見てはおかしな名前にフッと笑ったり、名前の由来を勝手に推測したりするのが、私流バギオの歩き方。待ち合わせで友達を待っている間も、退屈しないのでおすすめです。
バギオに来た際は、こんな話があったな~と思い出して、タクシーに注目してみてくださいね。