「フィリピンの物価」 と聞いてどんなイメージを持ちますか?
私は、バギオで長期滞在をするまでフィリピンの物価は安いと思っていました。3ヶ月の語学留学をしたときには、週末に古着屋さんで一着100円の服を買ったり、一人800円で美味しい焼肉食べ放題をしたりと、フィリピン価格の恩恵を受けていました。
しかし、自分でアパートを借りて住んでみたり、フィリピン人家族のライフスタイルを覗いてみたりすると、フィリピンの物価が決して安くないことや、日常生活の中でなにかと想定外の出費が多いことが分かります。
(想定外の出費・・・家電がすぐに壊れて買い替える、中古車は常に修理が必要等)
そんなフィリピン生活では、現地ならではの値下げ交渉の余地があるのも事実。この記事では、実際に私が目撃したローカル流・お得な生活テクをご紹介します。
ケース1:その地域の共通言語で交渉したら宿泊費が安くなった
2年前、ビーチで有名なサンファンに一泊二日で遊びに行った時のこと。
クリスマスシーズンで直前の予約だったこともあり、外国人旅行客向けのホテル予約サイトはどこも高額。フィリピン人の彼氏がFacebookで格安宿を探し、私が予約していたホテルの7分の1くらいの値段で良さそうな宿を見つけてくれました。
当日、現地に着くなりさっそく彼が宿のオーナーと話し始めました。宿泊者6人のうち5人は外国人、現地人は彼1人だったにも関わらず、ものの10分程で値下げ交渉が成立。
理由を聞くと、「その地域の言語を話すと大体仲良くなれるんだよ」と教えてくれました。
フィリピンには厳密に分けると150以上もの言語が存在すると言われていて(諸説あり)、バギオが属するコルディリエラ山岳地帯の中でも州をまたげば使われている言語は変わってきます。しかも、日本の方言のように語尾やアクセントを少し変えただけでほぼ意味は通じるというものではなく、言語自体が全く別なので母語のタガログ語や英語を使わない限り意思疎通はできません。そんなわけで、別の州からはるばるやってきた旅行客がその地域で話されている共通言語を話せば 「〇〇語が話せるのか!」 と歓迎され、一気に距離が縮まるのです。
彼は合計5つの言語を流暢に話します。地元のイロカノ語(ベンゲットアクセント)の他に、イロカノ語(イロコスアクセント)、イフガオ語(トゥワリ語)、タガログ語、英語。どこに行っても現地の人と仲良くなってディスカウントしてもらうために習得したそうです(笑)すごいモチベーション(笑)
彼を見習い、私もバギオ在住なら!と現地の言葉も勉強中です。
バギオでフィリピン人と仲良くなろう!イロカノ語フレーズ25選
海外旅行好きの私が事前準備として必ずすることがあります。それは「最低限の現地語を覚える」です。フィリピンは英語が通じるから現地語なんて覚える必要ないのでは・・・?という人も多いと思いますが、簡単な現地語は絶対に覚えておいた方が良いです。この記事では、バギオの使用言語であるイロカノ語を、実際に現地の人が使うものだけ厳選して紹介します。
ケース2:出身地が一緒だったから修理費が安くなった
フィリピンのアパートで水道トラブルは付き物。我が家はいきなり水道の蛇口が根元から折れたり、深夜に寝ていたら急にキッチンからゴボッゴボッ…と音がして、嫌な予感がして見るとどこからか下水が逆流してキッチンに溢れていたりしたことがありました。
修理屋さんにお願いしたのはキッチンの流しが詰まって流れなくなった時。
詰まった原因は我が家ではないとのことで修理費は大家さん持ちだったんですが、この時も驚きの値引き現場を目撃しました。安くなった理由は、修理屋さんと大家さんの出身地が同じだったから。フィリピン人はとにかくおしゃべり好きが多く、暇さえあれば知らない人にもガンガン話しかけます。バギオはコルディリエラ地区の各州から人が集まってくる都市部なので、初対面の人にはまず出身地を尋ねます。出身地が同じだと分かると、次の質問は決まって 「苗字は?」。苗字を聞くとご近所さんだったり、本人でなくても家族同士が繋がっていたりすることが多いからです。そうなれば、「私も〇〇出身よ!じゃあちょっと安くしてよ(笑)」 みたいな感じでカジュアルに値下げ交渉に踏み切ることができます(笑)
ケース3:同じ職場で働いていた過去を話したら急に人が優しくなった
手続き関係で、彼と役所に行ったときのこと。
窓口であることをお願いしていたのですが、女性スタッフは 「できない」 の一点張り。時にため息交じりで、終始面倒くさそうに対応されました。
私の彼は以前、その役所が管轄する職場で働いていたことがあって、私たちが話しているすぐ横をたまたま元職場の同僚が通りました。
「あ、あの人知ってるよ。名前なんだっけ?僕、この前まで〇〇で働いてたんだよ」
そう伝えた瞬間、さっきまで冷たかった女性スタッフの対応が180度変わったのです。私たちの要望が通らないのに変わりはなかったのですが、今度は理由を優しく丁寧に説明されました(笑) そのあと大使館に電話する予定があったんですが、頼んでもいないのに 「ここの2階の電話を使うといいわよ!」 と言って、従業員入り口から部屋に入れてくれ、電話を使わせてくれました。以前働いていた職場に共通点があっただけで赤の他人が親戚のおばちゃんに早変わりしたわけです。
少しでも共通点を見つけたらダメ元で話してみよう
このようにフィリピンでは、出身地が同じだったり共通の知り合いがいたりすると、いとも簡単に値引き交渉が成立したり、数時間待ちの長い行列をすっ飛ばして案内されたり、意地悪だった人が急に優しくなったりします。初対面の人にプライベートなことを話すのはちょっと・・・と思うかもしれませんが、もし共通点を見つけたらとりあえず話しかけてみると、もしかしたらいいことがあるかもしれません。
収入の割に物価が高いフィリピンで少しでもお得に・賢く生活する秘訣は、「コネを最大限に使うこと」これに限ります!現地にパートナーや気の知れた友人がいる方は、ここぞとばかりに助けてもらっちゃいましょう。
助け合いの国なので、助けてもらった分相手にもお返しするマインドも忘れずに♪