「フィリピンの軽井沢」と呼ばれるバギオ。爽やかな風の吹き抜ける高原都市に来たらまずは目指すのが目抜き通り「セッションロード」。レストランや商店の並んだ坂には楽しそうに談笑しながら歩く人々の姿。モダンなカフェで一休みもよし、ウィンドウショッピングを楽しむもよし!今回はそんなバギオの表参道と言っても過言でないセッションロードの雰囲気をお伝えします。
セッションロードとは?
セッションロードは北ルソンの商業中心地バギオ市の目抜き通りです。いくつもの丘が連なる高原都市らしく300メートルほどの坂に広い車道、両端には銀行をはじめ、商店やレストランが軒を連ねています。
ちなみに名前の由来は20世紀初頭アメリカ占領下のフィリピン開発における最初の任務(session)を記念して名付けられました。バギオはアメリカ占領下で造られた歴史の浅い都市です。
セッションロードを歩いてみる
セッションロード周辺には市内各地へのジプニー乗り場があり、常に人で溢れています。
まずはセッションロードを上(バギオ大聖堂付近)から眺めてみましょう。平日の昼時のセッションロードは交通量が多くタクシーに溢れています。
坂を下りながら歩いていると地面には右側通行の表記があります。バギオはフィリピンの中で特に洗練されている印象を持たれていますが、こうしたルールを守って歩く人々を見るとそれも納得出来る気がしました。
おしゃれなカフェやレストランが立ち並んでいます。2階や3階にテナント入りしているお店も多く、窓際の席でお茶を飲んでゆっくりするのも悪くないですね。
フィリピン料理はもちろんアメリカ風のハンバーガーショップや中東系のケバブスタンドも多く見受けられます。
ショッピングセンターの入り口スペースで行われていた料理の実演に数人の女性が聞き入っています。
大学が多く学生が多いからか、古着屋がたくさんあり、店員さんとのコミュニケーションも楽しいです。
同じく文房具屋が多いのもバギオが教育都市であることを示しています。
モダンな通りも一本路地に入ればこんな果物売りもいます。なかなか野菜を食べられないフィリピンにおいてバギオは特異で野菜や果物がそこかしこで見られます。
彼らは靴磨きのチャンスをうかがっています。カメラを向けるとニッコリ。
道端からエコーのかかった美しい音色が聴こえてきたので、その音の元に行ってみました。小さな椅子にちょこんと座った男性が身を小さくして懸命にハーモニカを吹いています。何度か通過し、そのたびに気にして耳を傾けてついに小銭を彼の前に置いてあるプラスチックコップに入れました。
するとその男性の目が両方とも白く濁っていることに気づきました。小さく「ありがとう」と言って彼は再び演奏を始めました。
そんな風に何度か部分的に往復してようやく約300メートルの坂セッションロードを歩ききりました。
まとめ
バギオ大聖堂をはじめ、SMモール・バギオやバギオ・シティマーケットなど観光地へも隣接しているため、旅行はもちろん、休日の過ごし方に悩んだ時にはセッションロードで間違いないでしょう。
カフェで読書、友達とご飯、ちょっとした買い物に行くあてのない散歩。セッションロードでできないことを見つける方が逆に難しいかもしれません。バギオの1日はセッションロードから始めてみることをオススメします。
撮影者:井上昂大