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英語学習

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米アップルから学ぶビジネス英語実践編。リーダーを目指すあなたへ

※この記事は、米国アップル本社のシニアマネージャーとして働き、現在はBrighture English Academyの英語学習最高顧問を務める松井博様からの寄稿記事です。アップル本社で培った経験がベースとなっているビジネス英語学習のノウハウです。記事は3回に分けて掲載されまして、今回は最終回、会社の統率に必要な英語力です。
※第一回:ビジネス英語勉強法、3つのステップ【僕がアップルで学んだこと】/※第二回:実践ビジネス英語の例文・文書【インド人に負けずに発言する方法】

さて最終回はビジネス英語の総集編として、グループや会社の統率に必要な英語力や、その養い方について考えてみましょう。

英語で人を統制するには?必要不可欠な3つのスキル

英語で人を統制するには?必要不可欠な3つのスキル
まず最初に、英語で人を統率するのにどのようなスキルが必要なのか考えてみましょう。

  1. 目的やビジョンを明確に語れる
  2. 部下を叱咤激励できる
  3. 社会・社内に対してアピール/交渉できる

例えばあなたが部下5人くらいの小さなグループのマネージャーとして抜擢されたとします。このくらいのレベルでも上記3つのスキルが必ず必要になります。あるいはあなたがアメリカでの起業を考えているとしましょう。そうしたらやっぱりこの3つが必要になります。もしもアメリカやイギリスなどに駐在が決まり、外国人部下ができたとしましょう。するとやっぱりこれらのスキルが必要になります。

1. 目的やビジョンを語る

1.目的やビジョンを語る
米国系の企業では定期的に Communication Meeeting という「会社・部署の現在の成果や、次のゴールを説明する」全体会議を開くのが一般的です。

私も年に1、2回やっていました。パワポを作ってみんなの前で数字を出しながら業績を説明し、続いて次の年度のゴールを説明します。スティーブ・ジョブズも定期的にしていました。そこで現在の会社の業績や、次のゴールやビジョンが語られるわけです。それを聞いて社員は会社が目指していく方向を再確認できるのです。

1997年のcommunication Meeting でしゃべるスティーブ。こうしたクリアな説明が、不安だった社員を一つの方向にまとめたのです。

これを英語でやれるようになる必要があります。もちろん、スティーブのようにうまくやれる必要はありませんし、やれるはずもありません。ロジカルでわかりやすい説明を心がけ、自信に満ちた声でハッキリと話す。これだけのことで、社員一人一人にキチンとメッセージを届かせることができます。

この時に大切なのは「自分の言葉」で話すことです。形式だけのスピーチは絶対にしてはいけません。どっかから例文を持ってきて、3分しゃべるとかそういうことではないのです。そして多くの日本人は「自分の言葉でメッセージを届ける」という体験をしたことがないため、英語自体が堪能でもなかなかしゃべれないのです。

2. 部下を叱咤激励する

2.部下を叱咤激励する
また、日々の業務の中で必要になること、それは適切な強度での部下の叱咤激励です。奮い立たせたいのか、チクリとやりたいのか……。様々なグラデーションで多彩な言葉が必要になります。この辺りは自分の上司や周囲から盗んで覚えましたが、今ではこのような本もあるようです。

※なおこの書籍、うっかり使ったら逆に訴えらる可能性を孕んだきわどい言い回しも含まれています。トゲのある言い回しには注意してください。

なお、人を叱る際に言ってはならない言葉もたくさんあります。知性や人格を貶めるような表現はもちろんNGですが、性別、宗教、政治的志向などにも絶対に言及してはいけません。「男なんだから頑張れ」「女らしくしろ」「クリスチャンなんだから真面目に働くと思っていた」などなど……。激励のつもりで肩を叩くなども、セクハラと取られかねないのでNGです。この辺りの脇が甘くて訴えられたりする日本人マネージャーが数年おきに出現しますので、くれぐれも気をつけてください。

叱咤激励の際には言い回しだけでなく、姿勢や声のトーンなども非常に重要です。腕組みして相対するのか、正面に座るのか、すぐ横に座るべきか。私はコーチングを受けに行ったことなどもあります。またこの辺りは、テレビや映画などの「刺さる」シーンなども案外と参考になります。

3. 社内外に対してアピール/交渉する

3.社内外に対してアピール/交渉する
自分たちの存在や成果をシッカリと社内外にアピールする。これもまたリーダーの大切な役割です。日本人は「真面目にコツコツといい仕事していれば、いつかは認められる」なんて考えがちですが、そんな牧歌的な考え方ではアイデアをパクられたり、手柄を別の部署にブン取られるのが関の山です。

日本だと自己アピールなんて限りなくタブーですから、大半の人が、こうした意識を持ったことさえありません。そのためどこから始めていいのかさえ分からず戸惑ってしまいますが、悠長なことは言っていられません。できるところから知恵を絞って始めていくしかないのです。

自分の部署の成果を目立たせるには

例えばレポートなども限りなく客観的に書きつつ自分の部署の成果が目立つように作るとか、やりようはいろいろとあります。簡単な例をあげます。例えば進捗レポートなどに

The remaining 3 critical issues were resolved before the ship.
「残っていた3つの致命的な問題は出荷前に無事解決に至った」

という報告を入れる場合などにも、

The remaining 3 critical issues were resolved by (あなたの部署名) before the ship.
「残っていた3つの致命的な問題は、〇〇部署により出荷前に無事解決に至った」

などといった具合にチョロリと宣伝を追加してもいいわけです。メール、レポート、プレゼン…… それら全てが一種のアピールの機会であると捉え直すことで、またやりようも出てくるのです。

ただこの辺りの駆け引きやアピールが目的化してしまっては本末転倒です。社内政治は付きものですし、部門長などになればある程度はやっていかざるを得ませんが、「なにが会社のためになるのか?」という本質的な部分を置き去りにしてアピールばかりしてると、結局信頼を失います。

またもう一つ付け加えるとすれば、例えば社外に話す場合などには、自分が会社の顔であると自覚して、堂々と話すことが大切です。楽天の三木谷さんのスピーチなども大したものです。発音が少しばかりなまっていようが、そんなことは大した問題ではありません。自信に満ちた態度で堂々としゃべる。そういう訓練をきちんとしていくことが大切です。

フィリピンで英語という武器を身につける。その後、世界で戦う日本人を増やす。

フィリピンで英語という武器を身につける。その後、世界で戦う日本人を増やす。
僕がフィリピンセブ島でBrightureを創設してから1年が経とうとしています。ありがたいことに、Brightureでは数多くの生徒様を受け入れることが出来ました。

約1年を振り返って思うことは、努力は人を裏切らないということです。先日は、インドでの起業を目指し、現在準備中の方がいらっしゃいましたが、本当に驚くほどによく英語学習をしていました。海外起業などといった言葉を聞くと、どこか自分とは違う世界のエリートと感じてしまうかもしれませんが、実際そんなことはないんです。

僕がアップルで働いていた同僚も、その大半は「努力する凡人」だったように思います。なので、現時点で英語ができなかったり、スキルを持っていなくても諦めないでください。

努力する凡人でいいんです。
流した汗は嘘をつきませんし、必ず結果はついてきます。

まずはその一歩を踏み出しましょう。
第三回記事:米アップルから学ぶビジネス英語実践編。リーダーを目指すあなたへ

沖電気工業、アップルジャパンを経て2009年まで米国アップル本社 シニアマネージャーとしてiPodやMacintoshの開発に携わる。その後、教育事業と執筆活動を開始。著書に『僕がアップルで学んだこと』『企業が「帝国化」する アップル、マクドナルド、エクソン~新しい統治者たちの素顔』、『10年後の仕事のカタチ10のヒント シリコンバレーと、アジア新興国から考える、僕達の仕事のゆくえ』などがある。

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